トランプ大統領の暴走?FBI長官解任

トランプアメリカ大統領は米連邦捜査局(FBI)をコミー長官を解任した。
この解任理由について、昨年の米大統領選でのロシア関与疑惑を巡る捜査を妨害するためだとの憶測が広がっている。ウォーターゲート事件になぞって「ロシアゲート」と言われ批判は強まり、政権揺るがす火種になりかねない状況になっている。

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トランプ氏、コミーFBI長官を解任

5月11日、トランプ大統領は解任したFBI元長官のコミー氏を「目立ちたがり屋でFBIは混乱状態にあった」とテレビのインタビューに答え、「司法省の勧告の有無に関わらず解任するつもりだった」と発言。しかし、当初解任した理由について「司法省の勧告に基づく解任」としていた当初の説明と食い違う。

深まるトランプ大統領とFBIや司法省の対立

大統領就任直後の1月22日、ホワイトハウスにコミー氏を招く。大統領選直前にクリントン氏の国務長官在任中の私用メール問題の再捜査を表明し、これがクリントン敗北に繋がったとトランプ氏は喜んでいた。
しかし1月末にもトランプ氏はコミー氏を夕食に招き、自身に忠誠を誓うよう求めたが、コミー氏は公正であることは誓ったがトランプ氏への忠誠は拒んだという。
そして、3月20日にコミー氏は「トランプ陣営とロシアの関係の有無を含め、米大統領選へのロシア関与の疑惑を捜査している」と表明。
さらに5月3日、上院公聴会でコミー氏が「クリントン氏の再捜査が選挙に影響したかもしれないと思うと吐き気がする」と発言し、トランプ氏を大いに怒らせた。
トランプ氏はすぐにローゼンスタイン司法副長官を呼びつけ、コミー氏に解任勧告書を出すように命じた。
ちなみにFBI長官代行のマケイブ氏は「コミー長官はFBI内で幅広い支持を得ている。」と発言している。
この突然の解任劇はFBIだけでなく、その責任を押し付けられた司法省からの反感も大いに買った。司法省はイスラム圏からの入国制限令に反したイエーツ司法長官代行も更迭されている。

FBI長官の解任は異例

FBIの長官の任期は10年である。これは捜査の継続性や政治的な中立性を守るために長い。コミー氏の任期はまだ6年以上残っていた。過去に任期途中で解任されたのは職権乱用を問われた一人しかいない。

相次ぐトランプ批判

トランプ氏はロシア疑惑に関して自分が捜査対象ではないことを3回コミー氏に確認したそうだ。これは捜査に圧力をかけたと思われても仕方ない。今回の電撃解任劇に関しても捜査妨害やFBIに対する圧力と考えるのが普通だ。
野党の民主党は「まるでニクソンのようなやり方だ」とウォーターゲート事件に重ね、トランプ氏を批判している。与党からも「がっかりした」との批判が出ている。今回の解任に関しても、5割を超える「不適切」という世論がある。

ウォーターゲート事件とは

1972年当時のニクソン大統領を再選させるため、野党の民主党全国委員会本部に盗聴器を仕掛けようとした事件である。ニクソン氏は再選したが、この事件の捜査担当の検察官を解任し「捜査妨害だ」と世論の反発を受け議会が弾劾に動く。ニクソン氏は74年に米国史上初の大統領辞任に追い込まれた。

これになぞらえて、大統領選で民主党候補のヒラリー・クリントン氏を追い落とすために、トランプ氏とロシアに繋がりがあったのではないかという疑惑が「ロシアゲート」と呼ばれている。

いずれにしても、自分の意に沿わない官僚を次々と更迭し、自分の言いなりだけで側近を固めていくのはいかがなものか。政権運営はそれでもいいかもしれないが、不正を暴き抑止するFBI長官や司法省が大統領の言いなりでは、まともな捜査機関や司法機関が運営できるはずがない。

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