共謀罪(テロ等準備罪)衆院通過

テロ等準備罪と名を変えた共謀罪の趣旨を含む、組織的犯罪処罰法改正案が5月23日に衆議院本会議で可決され衆院を通過した。賛成したのは自民党、公明党の与党に加えて日本維新の会も賛成。民進党と共産党は反対し自由党と社民党は本会議を欠席した。
議論が尽くされないままの強制採決に野党の大半が審議の継続を訴え採決そのものに反対したが、与党が押し切った形になった。

自民党は民主党に対して5月24日からの参院審議入りを提案したが、民進党はそれを拒否し、参議院での審議入りは29日となった。今国会の会期末は6月18日の為、今国会会期内での成立は厳しい状況だ。

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共謀罪(テロ等準備罪)とは

共謀罪(テロ等準備罪)は犯罪の合意段階で罪に問うもので、実行段階から処罰する日本の刑事法の原則を大きく変えるものになる。

共謀罪法案が世論の反発で過去3回廃案になっている。その経緯から、政府与党は今回、テロ対策を強調し、国際組織犯罪防止条約の締結に不可欠だと説明したが、野党側は「内心の自由を侵害する」と言って猛反発していた。

3年後に控える東京五輪・パラリンピックを開催に当たっても、国際組織犯罪防止条約の締結に不可欠だとしている。

国際組織犯罪防止条約とは(外務省ホームページより)

国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約(略称:国際組織犯罪防止条約)

 今般,政府は,この条約を実施するために必要な国内法の整備のため、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案を国会に提出しました。

内心の自由とは

憲法19条「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」

と憲法にあります。

なぜ日本国憲法では、わざわざ思想及び良心の自由を規定しているのであろうか。
旧憲法である明治憲法では、特定の思想を反国家的なものとして弾圧していた歴史的背景があったからだ。明治憲法では、思想・良心の自由が保障されていなかった。その為、実際に行為を行わなくても政府を批判するような思想を持つ者を処罰したりするようなことが多々行われてきた。
これを戦後、新憲法によって国民全てに思想・良心の自由を保障したのだ。例えば、「ムカつく上司をあの世に送ってやる!」と強く思ったり、居酒屋で同僚と盛り上がっても、実行しなければ罪には問われないのだ。

警察の捜査方法は変わらず

自民党は草案では犯罪捜査に取り調べを可視化(録画録音)やGPS捜査の制度化の検討を盛り込んだが、これは「内心の自由」を制約しかねないということで手を加えなかった。今年3月にあった最高裁で捜査令状のないGPS捜査は違法という判決に従った形だ。

煮え切らない政府与党の国会答弁

民進党議員「立法の目的は何だ?」

2月3日の阿部首相の答弁
「目的は2つ。条約批准とテロに対する穴を埋めることだ」

5月19日の金田法務相の答弁
「法律が必要な理由はあくまでも条約だ」

民進党議員「立法事実からテロ対策が消えましたね」

民進党議員「一般人は捜査対象か?」

5月8日 金田総務相
「一般の団体が組織的犯罪集団に一変した場合、その構成員は一般の方ではなくなる。操作や処罰の対象に一般の方々はならない。告発も同じだ。」

民進党議員「告発はする人の意思でできる。一般人が告発の対象にならない」となぜ言い切れるのか?」

共産党議員「共謀罪は内心の自由を侵害するか?」

4月6日 阿部首相
「犯罪の計画行為に加えて準備行為が行われて初めて処罰対象とすることで、内心を処罰するものではない」

5月19日 金田法務相
「準備行為か否かは行為の目的などの主観面も捜査対象となる」

共産党議員「内心の自由を侵害しなければ、準備行為は判断できない」

ちなみに、共謀罪(テロ等準備罪)が無くても今の法律のままで国際組織犯罪防止条約に加入できる可能性はあると自民党の石破議員がテレビのインタビューでコメントしていた。

与党の答弁もハッキリしないし、正直この人に法務大臣の資質はないと思う、しかし野党も野党である。同じ質問ばかり繰り返して前回の答弁と違う答弁を引っ張り出してそれを突くだけ。これで審議不十分といっても貴重な審議時間を無駄な時間にしているのは野党だと思う。

居酒屋で総理大臣の悪口を言ったくらいでは逮捕されないらしい。居酒屋で「上司をぶんなぐってやる!」と息巻いても大丈夫だそうだ。しかし、今でもネットで殺人予告をしたら罪に問われるし、誰かに食わそうとして毒入りカレーを作っても殺人予備罪で逮捕されるのだ。内心の自由があるからといっても、言っていいことと悪いことがあるのはこの法案が通っても通らなくてもても同じだろう。

しかし、殺人目的で毒入りカレーを作るより、犯罪計画会議の為に参加者のカレーを作ったほうが罪が重いっていうのもちょっと腑に落ちない部分はある。

警察が確たる信念をもってコイツは怪しいと思ったらこの法案に関係なく捜査するだろう。私個人的にはGPS捜査も盗聴器捜査もあっていいと思う。犯罪を犯すことに「内心の自由」なんて保証する必要はないだろう。監視社会でいいじゃないか。それで犯罪が無くなるのであれば。

例えば、私が人に知られたくない恥ずかしい店で、何か恥ずかしいことをしたとしても、法に触れることでなければ監視していた警察も「アホなやつがいるなぁ。」くらいで終わるだろう。ただし、警察の守秘義務は絶対に守ってもらうことが前提となるが。これを破って守秘義務違反などあった場合には捜査関係者にもそれ相応の、社会的に再起不能になるくらいのペナルティが課せられるなら私は納得できる。

反対している人は警察が信用できないんだろう。自分の恥ずかしい部分を誰にも見られたくないのだろう。公職選挙法違反の冤罪で百何十日も拘留されたというニュースも数か月前に見た。ひどい話だと思う。警察が信用できないのもごもっともだ。
万が一、冤罪事件を起こした場合に警察官、検察官、裁判官になんらかの罰則を作ればいいと思う。そのためにはGPS捜査も盗聴器捜査も取り調べの可視化も全部アリだと思う。何度も言うが冤罪だったときの警察関係者への相応のペナルティが絶対条件だが。

世の中の大勢を占める反対派と逆を行く賛成派の私は変人のなのだろうか。

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